音楽を中心とした、コラム・各種ランキングページがあります。邦楽・洋楽問わず、あなたの音楽ライフにお役に立つ情報をご紹介します!

【NFTで音楽を販売】1曲で5400万円の値が付く? NFTとは何か、分かりやすく解説

今年に入って、「海外アーティストがNFTで楽曲をリリース」という話題が聞かれるようになってきました。ザ・ウィークエンド、ミック・ジャガー、キングス・オブ・レオン、ネイサン・エヴァンスなどの海外アーティストが、NFTの形態で楽曲をリリースしたり、オークションにかけたりしています。ザ・ウィークエンドの楽曲が、なんと1曲で5400万円の値が付きました。リンキンパークのマイク・シノダのデジタルアートも3万ドルで取引されたこともあります。

NFTは、これから1つのアートビジネスの形態として、発展していくのではないかと期待されています。

数億円の値段もついたことあるらしいけど、NFTって、何か難しそう…
そう感じている人も多いでしょう。今回はNFTとは何かを出来るだけ噛み砕いて解説していきます。

NFT=Non-Fungible Token

NF(Non-Fungible)とは何か? 

NFTの意味は非代替性のトークンという意味です。いきなり小難しそうな言葉が出てきましたが、下の図で説明していきましょう。

・Fungible (代替可能な資産)の場合

図で示した通り、500円の貨幣なら価値は同じですから交換することが出来ます。よく「あ、財布忘れた。あとで返すから500円貸してくれない?」 「仕方ないな。ちゃんと返してよ」なんてことありますよね?

これは価値が同じものを互いに所有していて、それが返却されることが分かっている為、貸し借りを簡単に行うことが出来ます。こういうものは代替可能な資産です。

・Non-Fungible(非代替性資産)の場合

日付や氏名が書かれたサイングッズや1点物の絵画や家具などは、世界に一つしか存在していません。「その絵画いいね。この時計と交換してよ」と言ったとしても、「この絵画は貴重なものだから、交換は無理だよ」という風になります。

唯一無二の価値がある品物は、交換が不可能です。(価値が同じだと証明されて、互いに合意すれば可能かもしれませんが、品物自体にオリジナルの価値があることは変わりません)こういうものを非代替性資産と分類します。

Tokenとは何か?

さて、Non-Fungibleについてはご理解いただけたと思いますが、NFT=Non-Fungible Tokenの内最後のT(Token)とは何かを今度は説明します。

もともと、トークン(Token)の意味は「代用貨幣」という意味です。現実社会では、カジノのチップや、ギフトカード、商品と交換可能なポイントカードなどがこれに当たります。

NFTという言葉の中で使われる“T(トークン)”の意味は、仮想世界でのトークンという意味です。ビットコインなどの仮想通貨の世界で使用される言葉になりますね。一般的には、既存のブロックチェーン技術を利用して発行された暗号資産の事を指します。

●NFTのT(トークン)が意味するもの

=仮想世界のブロックチェーン上で発行された暗号資産

ブロックチェーン?暗号資産?いまいちよく分からないんだけど…。

活字だけではまだよく分からないですよね。ブロックチェーンでは、ネットワーク上で発生した取引の記録を、一つ一つブロックに格納していきます。下の図の青い四角のブロックには、取引データが格納されていると思ってください。

その取引データの中には、一つ前のブロックのハッシュ値も併せて格納します。ハッシュ値というのは、一定量の情報をコンパクトにまとめたデータです。少しでも違うデータならば、ハッシュ値は違うものになります。

1つのブロックのデータを改ざんしようとしても、変更したブロックのハッシュ値は違うものとなります。そうなると、後続のブロックに記録されているハッシュ値もすべて変更し続ける必要があります。これは事実的に困難です。

データの詰まったブロックをチェーンのように繋げていくことで、改ざん耐性に優れたデータ構造となるわけです。NFTは、このブロックチェーンの構造上で管理されています。そしてNF(非代替性)である情報を埋め込んで、他のデジタルデータと識別可能な状態にしてあるわけです。

NFTとは⇒
「ブロックチェーン上にある、オンリーワンを証明する鑑定書や所有証明書付きのデジタルデータ」
何となくは理解できたけど、具体的にどんな感じで売買されるの?
実際の事例を紹介しないと、小難しい言葉が多すぎてわかりづらいですよね。簡単に言うと、「貴重な一点物+所有証明書」がデジタルデータとして取引されるということです。その事例を次の段落で紹介していきます。

NFTを利用した音楽商品リリースの事例

マイク・シノダ「One Hundredth Stream」

この「動画作品ファイル+所有証明書」には、3万ドルの値が付きました。NFTを売買できるプラットフォーム「Zora」でオークション形式で販売されました。このNFTには、固有のトークンIDとURI(Web上のファイルを認識するための識別子)が紐づけされていて、このアート作品のファイルが所有者のものとして証明されます。コピーし放題なデジタル作品でも、オリジナルの所有権は価値のあるものとして取引されるというわけです。

キングス・オブ・レオン 「When You See Yourself」


このアルバムのNFT版を、NFTのオークションプラットホーム「YellowHeart」にて出品しました。そこで、なんと200万ドル(約2億1700万円)以上の売り上げを達成ました。キングス・オブ・レオンが発行したNFTは、デジタル上のレアアイテムを所有できるだけではなく、メンバーが撮影した写真や限定版のレコード、生涯ずっと彼らのライブを最前列で楽しめる「ゴールデン・チケット」など、具体的な特典付きで販売されました。

ザ・ウィークエンド「The Source」

ウィークエンドもデジタルアート専門のオンラインマーケットプレイス“Nifty Gateway”で開催された期間限定オークションに参加しました。この新曲は日本円で約5400万円で落札され、今後もストリーミング・プラットフォームなどでは配信されないため、落札者だけが聴くことができるというプレミア価値があります。

この新曲はアート作品コレクション “The Acephalous collection”の一部で、コレクション総額では、200万ドルの値が付きました。

実際の事例を踏まえて解説

3組の海外アーティストが、NFTにてアート作品をリリースした事例を紹介しました。どの事例でもオンラインでNFTを扱うプラットフォームにて、オークション形式で出品されていますね。

基本はデジタル上の「アート作品のファイル+所有証明書」というものを落札する形になっています。しかし、キングス・オブ・レオンのように限定グッズを付けたり、ウィークエンドのように「落札者しか聞けない」というプレミア感を付けることで、その価値を高めています。今後はこういうプレミアな価値を付属する形での出品も増えてくるのではないかと思います。

仮想世界で取引されるアート作品だけど、所有権がしっかりしているからコレクションに出来たり、プレミアな価値が出るんだね。
音楽分野でNFTでリリースした事例のまとめ
●オンリーワンのアート作品を作成
●NFTを扱うプラットフォームに登録
●オークション形式で出品
●所有証明書+限定グッズなどで、プレミア感を出す

まとめ

ということで、今回はNFTが何か?ということを解説しました。まあ、簡単に言うと「モナリザの絵画」は世界で一つしかないですし、その複製よりもオリジナルははるかに価値がありますよね。その所有権に価値があるという考え方になります。その考えを仮想世界のデジタルデータに置き換えただけですね。
NFTとは⇒
「ブロックチェーン上にある、オンリーワンを証明する鑑定書や所有証明書付きのデジタルデータ」
実例では、このデジタルデータにプレミア感を出して、「アート作品のデータ+所有証明書」をオークションにて出品するという形がとられています。そして、数十万から数百万ドルという高値で落札されています。夢のある話ですね。
ちなみに作品購入者は、所有権は獲得できるけど、著作権は製作者にあるみたいだよ。
今回は「NFTとは何か」だけ解説しました。この話は次回以降も続けていきたいですね。また準備できたらアップします。
最新情報をチェックしよう!